2014年3月1日土曜日

5大陸制覇-南米大陸編-

南アフリカ共和国から、アルゼンチンを経由して、毎度のチリは、我が名のSantiagoの街へ。
チリは毎度いつもの生産者を回り、神経が磨り減る魂の値段交渉をするのみにつき、
あまり写真なし。商談では、襟蔵つかむほどの勢いだが、それが終われば家に招かれ、BBQだ。

流石に肉肉肉のピスコサワー攻めで胃は弛緩して大変なことに。

日本から一番遠い国まで来ているのに、数行で記述が終わると・・・病んでるね。

2014年2月25日火曜日

5大陸制覇-アフリカ大陸編-

という訳でとうとう来てしまった。南アフリカ共和国は、ケープタウンまで来てしまった訳。十八番のピノタージュとシュナンブランを探す旅。
テーブルマウンテンを取り囲む、銘醸エリア ウェストケープはステレンボッシュのワイナリーをしらみつぶしに訪問。

中でも印象的だったのは、私の仕事カテゴリとは直接関係しない、ステレンボッシュにあるアンウィルカと、テーブルマウンテンにあるクライン・コンスタンシア。
仕事の心配せず、飲めるからって?その通りです。

ANWILKAはもともとシャトー・マルゴーのブルーノがジョイントベンチャーの形で立ち上げたブティック・ワイナリ。ステレンボッシュの入口に位置し中心部より4度程温度低い。
40HAの畑はヘクタールあたり6-8トンの極めて低収量。太古海底だったためステレンボッシュより土地が肥沃。風も強く、冷涼なエリアだ。
ライムやチョークの土壌で、全てハンドピッキングしている(まあ、このクラスのワインは新世界でもどこでもそうなんだけど)。

ワイナリーのリプラントは2005年だそう。
最近、klein constantia傘下に入り、よりプロモーティブになってるんだとか。

南アフリカの葡萄そのものの強さ・荒々しさを排除して、フランスっぽくあることよりもエレガンスを追及したスタイル。
その為にextruction(抽出)が過剰にならない品種をメインに据えている。
よってカベルネやメルロなどは少な目。
呑んだワインは、時間がなかったのもあって以下のとおり。

1. petit frere 2010 74SYR,18CS,8PV。粘度は中程度、色調は2よりも濃い。珈琲、スパイス。小難しくない親しみやすい。
2. petit frere 2011 74SYR,18CS,8PV。土のニュアンスが強い、若くタニック。牛乳的なニュアンス。
3. Anwilka 2008 48SYR,42CS,10ME。濃い暗紫色、複雑にして混沌としている。
4. Anwilka 2011 若い、閉じ気味。粉っぽいニュアンス。
5. amdoda 2010 easy, CSが多く他とスタイルが異なるが、呑みやすくわかりやすい。2010年が難しい年で、Anwilkaの醸造がなかったため、こちらの製品を。


南アフリカ最高峰の貴腐ワイン Vin de Constanを醸すClein Constantiaは、そんなANWILKAでたまたまオーナーが変わるのでということで
紹介してもらい、アポの隙間に入れ込んだ棚ボタ訪問であった。
南アフリカワインの中でももっとも、高額な甘口ワインである。
1685年創立で、貴腐の最高峰と称されるイケムが1711年であることからもその歴史の偉大さがよくわかる。

作業用のピックアップトラックに乗せてもらい、畑を案内してもらう。


畑のある丘の多くは、エントリーワインに供される辛口用のソーヴィニオンブランが植えられている。

中腹には、Vin de Constan用のMoscatが。一人の作業者が1KGの葡萄を収穫するのに丸一日を要するのだとか。

害鳥・害獣に、甘露のような葡萄を食べられないように、バードネットが厳重に張り巡らされていた。

ぼちぼち、日没が近くなったころに、丘の中腹にある畑を一望できる展望デッキにて、
コンスタンシアのスパークリングワインMCC(CHのB/B)にて乾杯。

おお、これは、、、 すごい、南半球のこの地でこんな美しい酸の泡ができるものかとため息が。
夕焼けが美しい。
その後、蔵で呑ませてもらったIconのVin de Constanは驚愕の酸。当然、極甘口なので甘いのだが

驚くべきはその酸の高さ。この酸があるから、長期の熟成を経て、素晴らしい貴腐ワインと成長するのでしょう。
ソーテルヌや、ドイツのTBAとおなじだね。これはいいものをいい場所で経験させてもらえました。

もう、へろへろを通り越えた次元の今回の世界一周旅も、このようなふとした至福の瞬間があるからこそ乗り切れる。
約得です。合掌。
初めての国だったので少し詳細したが、まだまだ続くこの旅は・・・